二年三組の時計
【二年三組 学級日誌】
十月六日(月) 晴れ 日直 岡部
欠席 なし
今日のできごと 特になし
担任から ― 岡部くん、四月から数えて七回目の「特になし」です。先生、数えています。
十月七日(火) くもり 日直 小野寺
欠席 一名(風邪)
今日のできごと 五時間目の体育がバレーでした。サーブが一回も入らなかった人がいます(私です)。
担任から ― 先生も入りません。だから体育の先生にはならなかった。
十月八日(水) 雨 日直 加賀
欠席 なし
今日のできごと 給食のプリンをかけたじゃんけんで、二十三人が参加しました。最後は佐々木くんと村井さんの一騎打ちで、佐々木くんが勝ちました。村井さんは三日くらい根に持つと思います。
担任から ― 先生も参加したかった。
十月九日(木) 晴れ 日直 岡部
欠席 なし
今日のできごと 教室の時計が四分遅れている。四月からずっと。
担任から ― 本当ですか? 先生、毎朝あの時計を見て「おはよう」と言っていました。四分遅れの「おはよう」だったのか。事務室に言っておきます。それと、岡部くん、八回目にならなかったね。
十月十日(金) 晴れ 日直 加藤
欠席 なし
今日のできごと 時計の話でクラスがもりあがりました。佐藤くんが「だから四時間目が長く感じるのか」と言っていましたが、四分遅れていても四時間目の長さは変わらないと思います。小テストがありました。
担任から ― 加藤さんの言うとおり。四時間目が長いのは先生の授業のせいです。
十月十四日(火) くもり 日直 小池
欠席 なし
今日のできごと 時計はまだ遅れています。事務の人が来て、はしごに乗って見て、「電池じゃないね」と言って帰りました。
担任から ― 業者さんを呼ぶそうです。一週間くらいかかるそう。それまでは四分遅れでがまんしてください。
十月十五日(水) 晴れ 日直 坂口
欠席 なし
今日のできごと 小野寺さんが、時計の下に「−4分」と書いた紙を貼りました。休み時間に誰かが「−4分 で ちょうどいい」と書き足しました。誰かは知りません。
担任から ― 先生も知りません。字が岡部くんに似ているとも思いません。
十月十六日(木) 雨 日直 岡部
欠席 一名
今日のできごと 僕じゃないです。
担任から ― はい。
十月十七日(金) 晴れ 日直 佐々木
欠席 なし
今日のできごと 朝の会で先生が「ちょうどいいってどういう意味だと思う?」と聞きました。誰も答えませんでした。そのあとプリンの話になって、村井さんがまだ怒っていることがわかりました。
担任から ― 加賀さんの予想(三日)より長いです。
十月二十一日(火) 晴れ 日直 村井
欠席 なし
今日のできごと 時計が直りました。業者の人が来て、二時間目の途中で取り外して、新しいのに替えていきました。新しいのは秒針がなめらかに動くやつです。「−4分」の紙ははがされて、先生が教卓の引き出しにしまっていました。あと、佐々木くんに十月のプリンをゆずってもらったので許しました。
担任から ― よかったです。両方とも。
十月二十二日(水) くもり 日直 岡部
欠席 なし
今日のできごと 給食の時間が短くなった気がする。
担任から ― 先生もそう思います。たぶん、四分ぶん。
十月二十三日(木) 晴れ 日直 小野寺
欠席 なし
今日のできごと 引き出しの紙、まだありますか。
担任から ― あります。
読み終えて、どうでしたか